1988 ニューヨークからフロリダへ

そして、マイアミ、さらに、キーウェスト

  クィーンズのラガーデア空港からマイアミへ飛んだ。  アオちゃんと、彼の友人とその彼女、それに僕。4人のグループだ。  英語に堪能な彼女が一緒で助かった。マイアミ空港に降りると思ったより 暑く無い。南国特有の、のっぽの木が空港のまわりに植え込まれ、いかにも観光都市という風情。

この大都市は南米からの移民が多くそこらじゅうでスペイン語が飛び交う。ここフロリダは一番近いからだ。彼女が手配してくれていたホテルに着く。外 見も部屋の内装もパステルカラー で統一されたこぎれいなホテルだった。

海は目の前にまぶしくひろがっている。

さっそくビーチを歩きまわる。ビキニの若い女性達も海にまけず まぶしい。全体の色が、初めての感じの色だった。この色のせいだけでも とても解放感を味わえた。
老人が多い。ホテルのプールなど8割くらいは 老人客だった。アメリカの北部の寒い都市から、リタイアした人達が移住 して来るのだ。温暖な気候のもとで老後を過ごしたい、お金持ちの人達だ。
しかし多くの貧しい老人達はここに来るのを夢見ながら、冬の寒い街で一生 を終えるのだろう。

むかし観たダスティー ホフマンの「真夜中のカウボーイ」という映画を思いだしていた。

彼の演じたホームレスのラッツォ(だった と思う?)はNYからこのマイアミに向かう長距離バスのなかで夢にまで見た 楽天地に着く前に死んだ。はでなアロハシャツを着たまま。
実はここマイアミとキイウエストにはこの後半年もたたない間に再び訪れて いる。それはこの後に行くキイウエスト島、小さな島なのだがとても気にいったからである。アメリカ最南端の島だ。
明日レンターカーを借りていくことになっている。

僕らは夜の街へ食事しに 行った。きけば、夜のマイアミはかなり危険な所だと言う。犯罪率の高さは 、たしかNYと肩をならべるくらいなのだ。着いた所は大きなショッピングモールでハローウィンのせいもあってとても にぎやかだった。入ったレストランの従業員達も全員仮装していて、完全な お祭りだ。
バンドの奏でるラテンミュージックもノリがいい。野外のいたる所でいろんなイベントもやっている。危険な目にもあわず僕らは  十分にマイアミでのハローウィンを楽しみ明日のキイウエスト島への長距離  ドライブにそなえ、はやめにホテルへ戻った。

きっとこの街は今夜は眠らない のだろう。
帰る時背中で聴こえ 続けていたサルサのリズムが そう告げていた。

  Hasta la vista !


 

楽園のアイランド キイウェスト

レンターカーを借りた。キャデラックにした。4人で乗るので思い切って少し高級な車にしたのだ。全て割り勘なので気が楽だった。マイアミからキイウェスト までは 思いの外、はるかに遠かった。
詳しくは調べなかったが感じとしては、東京大阪間などより全然遠い気がした。途中、例の海の上を渡り延々と続くながーいハイウェイは、最初は驚いて皆大は しゃぎだったが、何せ見渡す限り海だけなので そのうちに飽きてしまう。 こんな物を作るという発想がまさにアメリカらしい。島に入ると、マイアミと感じが変わり、何と言うか、オシャレな感じがする。 ここはヨーロッパからの観光客も多いらしく、街のお店もシャレている。小さい島だ。レストランに入ると、フランス料理が多い。だが、値段はやはり高い。 海はまぶしいほど美しい。僕らは皆、このアメリカのなかで最南端の開放的な島で、思う存分楽しんだ。

Spectaculary beautiful !

フレンチレストラン。金持ち風な客が多い。マイアミ
とは違い、白人がほとんど。
アメリカ最南端の場所。生まれてから一番遠い所に
来た。
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