1988 New York #2 この街を知ろう

West Side Story & Hudson (ウエストサイドとハドソン川)

夢のなかの一日のように思えたNYの初日を終え、二日目の朝、まだ夢の続きを見ているかの様に 目覚めた。スケジュールなど何も無い。僕は何の目的も無く、ただマンハッタンのなかをひたすら歩いてみる事にした。南北に長細いマンハッタンの幅は4、 5Kmしかない。
そこでまずはホテルから west に向かって歩き始めた。
ここは碁盤の目のように各ブロックがならんでいるので迷子になる方が難しい。51ストリートを9th アベニュー、10th と越えて行けばハドソン川につきあたるはずだ。

10分も歩いて行くと、なにかとても懐かしい感じがこみあげてきた。そこには、子供の頃見て感動した「ウエストサイド ストーリー」という映画に出 てきた、あの鉄網のフェンスに囲まれたバスケットコートと同じようなコートがあったのだ。
そういえば今歩きながら見てきた光景は「ウエストサイド ストーリー」とそっくりだ。きっとこの辺りで撮影したのだろうと確信し、今自分がその同じ場所に いることに、さらに感激した。
しかしあの映画からはもう何十年も経っているのに景色がほとんど変わっていないとは、世界一の都会のなかなのに、ここはどうなっているのだろうと、不思議 な感じも覚えた。

この時僕はまだ、NY のいろんな事情がわかっていなかったからだ。

あとで、この辺、ウエストサイド一帯は、ヒスパニック系(プエルトリコ、キューバ等南米からの移住者)の住民地区で、NY のなかでは貧しい人々が住む地域のひとつだと知った。夜は危険な地域だとも。 まだ何も知らなかった僕は、気持ちいい汗をかきながら、あの「ウエストサイ ド ストーリー」にまぎれ込んだような気分で歩き続けた。
ウエストエンドアベニューに出てハドソン川に突きあたった。初めて見たハドソン川は広くて、川向こうのニュージャージーにかかるブリッジと共に、ゴージャ スで、僕を圧倒した。

そしてこの時、この街に住んでみたいと心から思った。

 What a fascnating city this is !! (なんて魅力的な街なんだろう。)

*** race
(人種。民族)
アメリカは様々な人種が集まっています。
それぞれの人種で団結したり、他の人種に気を使い
なかには差別する人々もいたり、複雑です。
Are you a racist ?
(君は人種差別主義者か?)
そんなアメリカでは差別にとても敏感です。次の言葉が耳に入ったら注意が必要です。
discriminate (差別する。)


The Great Musicians (偉大な音楽家達のライブ)

世界中からアーティストが集まる街、New York city.  僕はかねてからの念願であったNYでライヴミュージックを聴きまわる事を実現する為に、まずは情報誌を手に入れようと外に出てみた。
前からきいていた"Village Voice"(週刊紙であらゆる分野のアートに関する情報が満載されている)をさがした。すぐ近くのニューススタンド(日本の駅の構内にあるキヨスクと そっくりで、NYでは街のそこらじゅうにたっている)ですぐに見つかった。かなり分厚い新聞で読みでがありそうだ。

もっとも、英語が堪能ならば、の話ではあるが。 早速ホテルに持ち帰り"Check it out" カテゴリーで Musicのページへ。 おうーーー、あるある。それも凄い数。この時はまだホールやクラブの名前を殆ど知らなかったので、アーティストの名前を目安に見 ていった。
鉛筆を片手に知っているアーティストの名前が出てくる度、次々にマークしていった。

この頃、1、2ヶ月位の間に楽しんだライヴを、ホール、クラブの名前で、思い出 せる範囲で挙げてみると次の様になる。

 Top Of The Gate, Village Gate,  Blue Note (今は東京にも、このクラブのブラ ンチがある), Sweet Basil, Lone Star, Kenney's Casterway, Ritz, Bottom Line, S.O.B's, Village Vanguard,  Michels, 、、etc,etc

これらの店では ジャズ、ブルース、ラテン系などの音楽が日替わりで楽しめる。 もっとキャパシティの大きいホールでは、Radio City Hall, Madison Square Garden,(NBAのゲームや他のスポーツ用の会場として有名だが、大きなコンサート もここでよくやる)
 Beacon Theater, Lincoln Center 等々。

あとは夏に限ってハドソン川の桟橋に設けた野外ステージでのコンサート(最初、会場が Pier xxと載っていて、店の名 前かと思い住所をたどって着いてみたら船着き場だった。)もよく通った。
ロケーションからして開放的で、夜景に溶け込み、雰囲気も最高だった

特にこの頃は、まさかここで5年間も暮らす事になるとは夢にも思わず、その上料金も日本とは比べ物にならない程安く、ライブの雰囲気も比べ物 にならない程よく、なんと音そのものが断然と良かったので
ほぼ毎日のように地図を片手にどこかしらに行っていた。

同じミュージシャンが日本で見た時より、此所,NY でのほうが数段と良かったのは僕の気のせいでは無く、この街のせいだった。

 僕が圧倒され、鳥肌がたつほど感じたサウンド。Fabulous great musicians!!
憶い出すまま、グレートミュージシャン達をあげてみる。

 Sonny Rolins, Stevie Wonder, Bob Dylan, Phil Woods, Steve Gilmore, 
 B.B. King, Prince, Bryan Ferry, Judy Mowatt, The Wailers, Yellow man
 King Sunny Ade, Dr. John, Michael Brecker, Grover Washington,Jr,
 George Benson, Dianne Reaves, Tania Maria, Richard Tee, Paty Label,
 Ray Charles, Aretha Franklin, Elton John, Joe Cocker, David Sunborn,
 Anthony Williams, 
等々。 

それぞれが今でも僕の心の中で少しも色あせずに、すばらしい音を奏でている。
 Thank you ,great musicians!  God bless you!! (神 の御加護を!!)

 

*** It sounds good to me.
(そりゃいいね)
よく省略して,ただ "Sounds good."といいます。
誰かなにか素敵なことを言ったら、すかさずこのあいづちを
打ちましょう。 互いにいい感じになるでしょう。    
" I've got a brand new car."(新車を買ったんだよ。)
" Sounds so great !" (いいじゃない!)

もうひとつ最高に感動した時に使う粋なフレーズを。

*** I get chills!!  (もう、最高!!)
chill は寒気とか冷やす意味で、これは状況によっては風邪とかで寒気がするという意味にもなります。
元気な時で、鳥肌がたつほど感動してる場合につかうとcool.

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